2009年7月11日 (土)

【交通事故】 (財)日弁連交通事故相談センター主催 本部研修会

 今日、大阪から戻ってきました。

 今回は、贅沢に、電車はグリーン席を使ったので、いつもの大阪研修とは異なり、戻ってきても身体がさほど疲れていません。

 が、事務所に戻ると、私の机の上には、書類の山が、3つほど積もっている状態です。思わず、が~ん です。

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 泊まった大阪のホテルです。梅田に近く便利です。昔は、全日空ホテルだったようですが、今は少し呼び名が違うようです。

084  朝食です。バイキングですが、上品でおいしかったです。

081  オムレツと、ハンバーガーは、手作りでその場で作ってもらいました。オムレツのトッピングは、チーズ、ハムです。

 

 ホテルは申し分ありませんでした。

 また、研修の舞台となった大阪弁護士会館、まるでホテルのようです。こんなに贅沢な施設作って、大丈夫なのかなと他会の会員ですが、心配になるほどです。贅沢に作っているためか、会議室は大変心地よかったです。

 ただ、今回、大阪にきて、不愉快になったことがあります。それはタクシーの運転手の接客態度が、ひどすぎることです。1回だけならともかく、3回乗って、いずれも不愉快な思いをしました。

 例えば、ヨドバシカメラ梅田店から乗ったタクシーは最悪としかたとえようがなかったです。「大阪弁護士会館でお願いします」というと、「どこそれ?」、地図を見せると、「道反対」 再び、「道反対」、 「道反対でもいいですけど」というと、何もいわず走らせ、しかも、雨が降っているのに、客側の窓ガラスを閉めないので、雨が室内に入り込みますが、一向に気にならないようでした。

 他の2台も似たり寄ったりで、「もう大阪では、タクシー乗りたくない」です。

 ラジオをずっとつけぱなしにしている運転手もいたなあ・・・ たまたま接客態度の悪いタクシーに運悪くあたったと思うことにしたいですが・・・

 それで、今日はできるだけ公共機関を使うようにしました。

  例によって、ジュンク堂大阪本店で3時間、ヨドバシカメラの地下2階文房具(売り場)で1時間、すごしてしまいました。今日もたくさん本を買ってしまいました。

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2009年7月 9日 (木)

【交通事故】 明日は、(財)日弁連交通事故相談センター 本部研修会

 明日、大阪で、(財)日弁連交通事故相談センター主催の本部研修会があります。

 場所は、大阪弁護士会館会議室です。

 テーマは、「高次脳機能障害の初期相談、受付の留意点」、「保険金請求の可否 事例を通しての研究」、「相談・示談あっせん業務についての意見交換会」です。

 午後6時からは懇親会です。

 講師の先生の名簿をみると、あの交通事故賠償の再構築(ぎょうせい)の編者の先生方です。交通事故の分野の超一流の先生から指導をいただけるなんて、大変すばらしいことです。

 この研修会の存在は、松山のN先生に教えて貰ったのですが、大変ありがとうございました。

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2009年7月 8日 (水)

【金融・企業法務】 相続預金払戻しに関する窓口対応上の留意点

 銀行法務21・7月号(No704号)で紹介されている特集記事です。

 大手都市銀行の法務部スタッフによって執筆されたものです。

 いくつか私が把握していなかった知識も得られ、大変有益でした。

 たとえば、検認を受けた自筆証書遺言の場合には、当該遺言の有効性の確認のためには、「銀行実務上は、被相続人本人が作成したかどうかの確認のため、遺言書の筆跡を、生前の被相続人本人が記載し提出した書類(印鑑票、諸届出書類等)にある筆跡と対照して照合したり、銀行が把握している被相続人の生前の生活実態や縁故関係からみて、遺言の内容に不自然な点はないかどうかを注意して確認する」。

               ↓有効性を十分に確認できない場合

 銀行実務上は、その遺言に基づき預金払戻しを請求してきた者のほか、法定相続人や受遺者等の利害関係人から、その預金払戻しにつき了解を得ておくべき

 次の設例は、参考になります。

 たとえば、窓口で、Aが、預金名義人Bに相続が開始したとして、「友人AにC銀行D支店の口座番号▽◎○■の定期預金を遺贈する」旨の遺言書を提示して、当該預金について名義書換請求をしている。遺言書どおりの申し出である以上、銀行として、Aの請求に応じてよいか? 

                ↓

 銀行実務としては、相続人等の遺贈義務者と受遺者Aとともに、当該預金口座の名義書換に応じるので、A単独の請求には応じられないという回答になっています。

 上記は、特定遺贈ですが、包括遺贈の場合には、「包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有するので、相続財産に預金が含まれている場合、包括受遺者は共同相続人とともに遺産分割を行うことになります」と説明されています。

 包括受遺者とは、財産に対する抽象的な割合でしか示されていない場合をいいますが、割合ではなく、それでは、「すべての遺産を遺贈する」という場合はどうでしょうか?

 また、遺留分を侵害する遺言がある場合の銀行の対応として、私は、減殺請求をされた場合には、請求権者の遺留分減殺の範囲をこえての弁済については消極的な見解を有していました。ところが、解説には、「銀行は、遺留分侵害の有無については、基本的に、気にする必要はありません」と書いています。これが減殺請求をされたことを銀行が知った後もこのような対応でいいのかは個人的には疑問を感じるのですが、そのあたりのことについては、解説でははっきりしたことはわかりませんでした。

 ところで、話がかわりますが、いつもながら、萬年先生の物語記事はおもしろいですね。会社を休眠会社にして5年間休眠を続け、そのことで法務局による職権抹消での清算手続という発想は浮かんだことがありませんでした。

 

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2009年7月 7日 (火)

【金融・企業法務】 座談会 預金者の取引経過開示請求権に係る最高裁判決が金融実務に及ぼす影響

 金融法務事情No1871号(2009.7.5)の座談会です。

 委任を根拠として預金者の取引経過開示請求権を肯定した最高裁判決(最高裁平成21年1月22日)についての座談会です。

 座談会で話し合われた論点は、以下のとおりです。

1 過去の判例紹介

2 理論上の問題点

   ①(準)委任説と付随義務説、信義則説の問題点の比較

   ②普通預金の委任的要素を考える

   ③自動継続定期預金と委任の終了原因

   ④銀行、会社法、個人情報保護法等

(2)開示請求権の法的性格

   ①開示請求権者の範囲

   ②開示請求権は預金契約ごとに成立するか

   ③開示請求権の消滅時効

   ④預金の差押え・譲渡・担保設定と開示請求権

   ⑤開示済みの抗弁

   ⑥開示義務違反と債務不履行

(3)共同相続と開示請求権

   ①共同相続と開示請求権の単独行使

   ②「預金契約上の地位」を承継しない相続人の開示請求権

(4)被相続人のプライバシー

(5)17年最高裁決定との関係

(6)本判決の射程

  ①債権法改正との関係

  ②預金契約に対する射程

  ③貸金取引・外国為替取引等に対する射程

  ④他業態に対する射程

  ⑤貸金庫の場合

  ⑥印鑑票、伝票等の開示請求・質問権の有無

3 実務上の諸問題

(1)権利(義務)となる場合の問題点

  ①開示請求権の及ぶ期間

  ②照会手数料の徴収の可否

  ③調査嘱託と手数料

  ④取引店を特定しない開示請求

(2)開示請求権の濫用

(3)開示請求権者の判断に誤りがあった場合の責任と救済

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2009年7月 6日 (月)

【交通事故】 低髄液圧症候群否定(さいたま地裁平成20年6月4日)

 交通事故民事裁判例集第41巻第3号(平成20年5月6月)で紹介されていた裁判例です。

 さいたま地裁平成20年6月4日判決は、

 原告は、本件交通事故により頚椎捻挫の傷害を負い、手足のしびれ、頸部痛等の症状が出現したものの、

(1)約半年間、低髄液圧症候群の基本的症状とされる起立性頭痛はみられなかったものであること

(2)原告は、H病院において低髄液圧症候群と診断され、腰椎部に3回、頚椎に1回の合計4回にわたりブラッドパッチ治療を受けたものの、さしたる効果のないままに終わっていること

(3)H病院の医師は、原告が低髄液圧症候群であると診断した根拠として、原告の起立性頭痛の訴えとGdMRIによる硬膜肥厚とを挙げるが、画像所見等、他に客観的根拠を挙げているものではないこと

(4)そもそも低髄液圧症候群自体、未だ不明な点が多く、確たる診療基準があるわけではないこと

 から、原告が本件事故により低髄液圧症候群を発症したとするには、なお合理的な疑いがあるといわなければならないと判断しました。

 低髄液圧症候群については、残念ながら、消極的な判例が続いています。

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2009年7月 5日 (日)

【金融・企業法務】 賃借人破産における破産法53条1項による解除の規律

 銀行法務21・2009年6月号(No703号)で連載されている賃借人破産における破産法53条1項による解除の規律(井上計雄弁護士)という論文が、非常に興味を引きました。

 設例についても、よく相談を受ける内容です。設例を引用すると以下のとおりです(P22)。

 賃借人Aは、賃貸人Yからショッピングセンター内の店舗を期間10年とする建物賃貸借契約に賃借し、呉服販売を行っていた。賃借後、5年が経過した段階でAに対して破産手続開始決定がなされ、Aの破産管財人Xは、直ちに破産法53条1項に基づき、この賃貸借契約を解除した。賃貸借契約に次の条項が定められていた場合、これらの効力はどうなるか?

 ①「賃借人が契約期間満了前に本契約を解約しようとするときは、6ヶ月前までに賃貸人に予告しなければならない。賃借人が6ヶ月分の賃料を支払ったときは、即時に解約できる。」(予告期間条項)

 ②「賃借人が契約期間満了前に本契約を解約したときは、敷金の50%相当額の違約金を支払う。」(違約金条項)

 ③「本契約が終了したときは、賃借人は本契約終了から明け渡しまで賃料の3倍に相当する損害金を支払う。」(倍額損害金条項)

 回答は、銀行法務21の6月号を購入していただくとして、実務上の問題点をきれいに整理したうえ説明されています。

 

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2009年7月 4日 (土)

【金融・企業法務】 民事再生手続開始決定の後にした、再生債務者に対する同人所有の建物についての根抵当権設定の請求及び右請求についての再生手続の監督員に対する同意を求める請求がいずれも棄却された事例(大阪地裁平成20年10月31日)

 判例時報No2039号(7月1日号)で紹介された裁判例です。

 原告である債権者の立場からいえば踏んだり蹴ったりの判決です。

 Xが、平成19年9月28日、Y1に対して、建物建築のために、2億円を融資しました。その際に、本件建物に完成後に極度額2億円の根抵当権を設定することに合意しました。

 10月29日、完成し、11月30日には、表示登記がされ、12月11日には、所有権保存登記がされました。

 平成20年1月29日、根抵当権設定に必要な書類を作成して、設定手続はY1が行うことを合意した。

 ところが、Y1がそれをしないまま、2月13日、民事再生手続の申立を行ってしまったのです。

 そこで、Xは、Y1と、Y1の監督委員Y2に対して、表題表示のとおりの裁判を提訴しました。

 大阪地方裁判所は、再生債務者は、登記をしなければ物権の取得を対抗できない民法177条の第三者にあたるとして、Xの各請求を認めませんでした。

 建物を建てる際の融資は、本当に慎重にしなければなりませんね。完成しても、担保権の設定登記を未了の段階で、倒産すると、本当に践んだり蹴ったりですね。

 ただ、X社は、Y1が進める民事再生については、協力しないでしょうね。Y1の債権が総負債のどの位の割合を占めるか気になるところですが・・・

 

 

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2009年7月 3日 (金)

【交通事故】売買代金未払い中の車両の損害 (名古屋地裁平成20年5月16日判決)

 交通事故民事裁判例集第41巻第3号(平成20年5月6月)で紹介されている裁判例です。

 事案は以下のとおりです。

 新車(被害車両)の買主名義に所有権登録後、自動車販売会社(原告)の従業員が、購入した顧客に納車する途上に、被告車両による追突事故を受けた場合において、自動車販売会社が、加害者に対して、物件損害を請求した事案です。

 被告は、なんと、被害車両については、自動車販売会社の物ではなく、購入者の物であるという反論をしています。

 裁判所(名古屋地裁平成20年5月16日判決)は、契約では、自動車代金等を完済した時に自動車の所有権が移転する旨の定められているところ、代金の支払いがいまだなされていなかったから、被害車両の所有権は、原告会社に帰属していたと判断しました。

 ※買主を所有者とする自動車登録については、購入者の便宜のために行われたものに過ぎず、所有権の帰属に関する上記認定を覆すものではないこと

 ※実際の契約は代金一括払い契約ですが、この契約であっても、所有権移転時期に関する定めは適用されること

 まあ、常識から考えても、顧客の損害とするわけにはいきませんからね。

 上記判例は事例的な判例であり、ローン支払い中の事故の場合に直ちに適用されるのかどうかは検討する必要がありそうです。

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2009年7月 2日 (木)

【金融・企業法務】 投資信託換金受付時における銀行の窓口対応の留意点

 銀行法務21(2009年6月号)(No703号)で紹介された名古屋地裁平成20年12月19日の判決です。

 事案は、以下のとおりです。

 平成19年1月15日、XさんがXの姉Gとともに、Y銀行を訪ね、投資信託等の換金を求めました。

 3月29日、Xさんは、Xの妹ともに、Y銀行を訪ね、「Gに法律事務所に連れて行かれそこで住所と氏名を書かされた。銀行さん、助けてください。」と述べた。

 3月30日は、Xさんは、X代理人とGとともに、Y銀行を訪ね、X代理人は、委任状を示して、投資信託等の換金を求めました。その時、支店長は、Xに対して、委任状を示し、その委任状にサインをしたかどうかを尋ねたところ、Xは「わからない」と答え、また、Xに対して払い戻しの意思を確認したところ、Xは何も答えませんでした。そのため、支店長は、投資信託等の換金には応じられない旨回答しました。

 7月12日、Xから、Y銀行に対して提訴し、平成20年5月26日の換金手続きにより受領した金額と平成19年3月30日等の基準価額の価額変動部分の金額を請求された事案です。

 名古屋地裁は、

 Yは、受益者に対し、委託者から一部解約金の交付を受けることを条件として一部解約金の支払義務を負い、Xは、Yに対して、上記条件の付された一部解約金支払請求権を有するものと解されるとしつつも、

 本件投資信託の換金方法には、上記の委託者に対する解約実行請求のほかに販売会社による買取の方法があり、いずれの方法によるかで課税上の取扱いが異なり、手続も異なるため、換金しようとする受益者は、販売会社に対して、いずれの方法によるかを示して換金を請求しなければならないとして、

 Xが指摘する時期においては、換金方法につき、解約実行請求か買取りの方法にいずれによるかを指示していないから、Xが解約実行請求の意思表示をしたものとは認められないとして、結局、Xに一部解約金支払請求権は発生していないと判断しました。

 結論として、裁判所は、銀行の勝ちとしていますが、解説者の方によると、「本判決の事案においては、詳細は明らかでないものの、Xの財産をめぐり親族間でトラブルがあり、YはXの意思確認を慎重に行うべきとの判断から本件訴訟に至ったとの事情があるようであり、裁判所としては、このような事情を背景にXの解約の意思表示につき慎重な認定を行ったのではないかと推測されます。」と紹介しているところから、ケースによっては、解約実行請求の意思表示を認めるべきであるとの判断がなされる場合もありうると思われますので、注意が必要です。

 

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2009年7月 1日 (水)

訃報 マイケル ジャクソンさん 

 マイケルジャクソンさんが6月25日に亡くなりました。

 私の大好きな映画に、「ねずみのベン」という映画があります(1972年)。その映画のエンディングミュージックを、マイケルが歌っていました。

 子どものころに映画を見た時は、ずっと、女性が歌っていたかと思っていました。きれいに透き通る清らかな声だったからです。数年前に見た映画の再放送の際に、マイケルが歌っていたのを知り、驚きました。

 ここ10年は、マイケルについてはあまりよいニュースは聞かず、心配していました。

 最近、ロンドン公演があるという情報に接して、頑張ってほしいと思っていたので、今回の急死は大変に残念です。

 マイケルとはあまり歳が変わらないので、人の生き方の難しさを痛感させられます。

 合掌

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2009年6月30日 (火)

【金融・企業法務】 保証する意思で金銭消費貸借契約書の借主欄に署名押印した場合であっても、民法446条2項の所定の書面に該当する

 旬刊金融法務事情No1870(6月25日)号搭載の大阪高裁平成20年12月10日判決です。

 事案は、以下のとおりです。

 保証する意思で金銭消費貸借契約書の「借主」欄に署名押印した場合であっても、民法446条2項の書面に該当するのか?ということです。

 民法446条2項 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない

 大阪高裁は、以下のように理由をつけて、民法446条2項の書面に該当するとの判断をしています。

  (民法446条2項の趣旨) 民法446条2項が保証契約について書面を要求する趣旨は、保証契約が無償で、情義に基づいて行われる場合が多いことや、保証契約の際には保証人に対して現実に履行を求めることになるかどうかが不確定であり、保証人において自己の責任を十分に認識していないことが多い 

                     ↓それ故に

 保証を慎重にならしめるために保証意思が外部にも明らかになっている場合に限って契約としての拘束力を認める

                     ↓そうすると

 Yは、ZのXに対する債務を保証する意思で、金銭消費貸借契約書の借主欄に署名押印したというのであるから、これによって、主債務者であるZと同じ債務を連帯して負担する意思が明確に示されていることに違いはなく、保証意思が外部的に明らかになっているといえる

                     ↓従って

 Yは、借主として作成された金銭消費貸借契約書は、民法446条2項所定の書面に該当する

 

 ただ、なんで、保証人を引き受けたはずなのに、借主欄になったのかな? 

 請求原因の認否には、「甲野から、携帯電話で、保証人ではなく債務者になってほしいとの依頼があり、それは困ると拒絶したものの、喫茶店において、同席していた乙川から、甲野がかえすと言っているから借主になってや」と言われたため、やむなくそのとおりに契約書を作成した」となっています。第1審の半分も薄いためよくわかりません。 

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2009年6月29日 (月)

【交通事故】 増額事由のある場合の、死亡慰謝料

 いわゆる赤い本によれば、交通賠償における「独身の男女」の場合の、死亡慰謝料は、2000万円~2200万円が、一応の目安とされています。

 問題は、加害者に故意又は重過失または著しく不誠実な態度がある場合に、どの程度増額されうるのか?ということです。

 増額事例を赤い本から拾ってみました。

(1) 3900万円

  これは、17歳男子高校生の事案ですが、①加害者は無免許運転の常習者であること、②事故当時酩酊状態であったこと、③同乗者の制止を無視して赤信号無視で交差点に進入したこと、④衝突後頭部から大量の血を流して倒れている被害者に対して、「危ないやないか」と怒鳴りつけ、持ち上げて揺すり、投げ捨てるように元に戻したというケースです。

(2) 3750万円

 これは、19歳の飲食店勤務の男子店員の事案ですが、①加害者らの危険運転行為により加害車両と衝突して転倒後、加害車両の底部に巻き込まれたまま約212㍍に渡りひきずられ、後輪に輪禍されて死亡したというケースです。

(3) 3100万円

 これは、19歳の女子大生の事案ですが、①飲酒運転、②救護措置を講じなかったこと、③飲酒運転が日常的であったこと、④実母が抑うつ状態になっているころ、⑤次兄も本件事故が遠因となって大学を中退したというケースです。

(4) 3100万円

 これは、17歳アルバイトの男性の事案ですが、①わき見飲酒運転、②一時停止違反、③ひき逃げというケースです。

 これらが、3000万円を超えるケースは以上のとおりです。

 総額事案の大半は、3000万円ですが、

 例えば、19歳男子学生の事案では、①重過失、②事故後逃走、③逮捕後完全黙秘、④刑事裁判でも被害者の速度違反によるものと主張し、⑤被害弁償は全くせず、⑥謝罪の言葉すら述べないというケースですが、

 3000万円を超えるケースとその内容のひどさはかわりませんが、3000万円とされています。

 3000万円とそれを超えるケースの違いですが、事案のひどさは余り変わらないように思えます。3000万円を超えたその理由が、原告の請求の仕方が原因だったのかどうか、その原因についてはよくわかりません。

 死亡事案だと、一家の支柱など他のケースをみても、(1)の金額が一番の最高値でした。

 増額事案とされていない独身の男女の事案では、最低値が2400万円、最高値が3100万円でした。最多値は、2800万円でした。目安よりも、なぜかはるかに金額が多くなっています。

 これらのデーターから考えると、死亡慰謝料は、増額事由の有無にかかわりなく、3000万円位は請求していた方がいいかもしれません。

 但し、赤い本の基準である2000万円から2200万円は、おそらくは、多数のデータの分析の結果でしょうから、赤い本で特に事案として紹介されているのは、珍しいケースだったのかもしれません。ただ、裁判所の和解で示される慰謝料金額は、やはり、赤い本の目安の金額を示されることが少なくありませんが・・・

 

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2009年6月28日 (日)

【金融・企業法務】 譲渡禁止特約に反して債権を譲渡した債権者が譲渡の無効を主張することの可否

  旬刊金融法務事情No1870(6月25日)号で紹介された最高裁判決です。

 事案の概要は、以下のとおりです。

 Xが、A社に対する債権を、Y社に譲渡したのですが、当該債権には、譲渡禁止特約がついていました。A社は、債権者不確知を理由に供託しました。XとYとの間で、債権の帰属を巡って争われました。

 原審は、債権には譲渡禁止特約がついていることを理由に、債権譲渡は無効として、Xを勝たせました。

 最高裁は、反対に、Yを勝たせました。

 論点的には、譲渡禁止特約に反して債権を譲渡した債権者が、譲渡の無効を主張することができるのか?ということになります。

 私の受験時代の記憶によると、譲渡禁止特約って、物権的効力があるはず(念のために法曹同人の新択一受験講座で確認)。

                     ↓そうすると

 債権譲渡の効力は生せず、物権的効力だから、誰でもその無効が主張できるはず

                     ↓従って

 原審のような判断に、理屈上はなるように思われます。

                     ↓しかし

 譲渡禁止特約は、債務者の利益を保護するためにふされるもの

                     ↓とすれば

 「譲渡禁止の特約に反して債権を譲渡した債権者は、同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張する独自の利益を有しない

                     ↓従って

 「債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであるなど特段の事情がない限り、その無効を主張することは許されない」ということになります(最高裁判決)。

 ここからは、XかそれともYかを勝たせるか決められるのは、債務者であるA社ということになります。

 譲渡禁止特約がついた案件は、債権の譲渡の各当事者は、債務者Aにお願いすることになります。これはこれで、債務者の立場が強くなりすぎて、困ったことも生じるかもしれませんね。

  fuji  お買い物は、フジグラン今治店フジ今治店へ   fuji

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2009年6月27日 (土)

過払金狂想曲

 過払い金のご相談は一向に減少しませんが、他方で、過払い金の回収は、日々、難しくなっています。

 題して、過払金 協奏曲 じゃなかった 過払金狂想曲

 (すべてフィクションです)

序 章

私     「ようやく、判決で、300万円過払い金認められたね。高裁まで行って認められた判決だ。早速、差押しよう」

スタッフ 「銀行から回答がありました。先生、預金は、500万円位あるみたいですね。よかっ・・・ いや、先生 私たち以外にも、差押債権者が、30もあるのですが・・・合計3000万円位ありそうです。」

私    「が~ん」

第1章

私     「○▽社さん、過払い金返してください」

サラ金  「ちょっと待ってください。2年前に××先生に180万円を返還しています。」

私    「・・・・・」

依頼人 「うっかり忘れていました。」

私    「・・・・・」

第2章

依頼人 「10年取引して完済しています。取り返してください」

私    「わかりました」

取引履歴入手

私    「10年取引あるわりには、ページが2枚しかないな? あれ、1年に1回しか返済 いや、3年間 返済がないぞ・・・・」

第3章

サラ金 「過払金ご相談できませんか?」

私    「どういうことでしょう」

サラ金 「元本の1%を、半年後から3回払いで」

私    「・・・・」

第4章

電話  「過払金の返還を、折り込みチラシの○○法律事務所にお願いしたいのですが、信用できる事務所ですか?」

私    「・・・・ 都会の事務所なのでよくわかりません。」

 ※気になって懲戒歴を調べる。懲戒歴すごい

第5章

サラ金 「当社は苦しいのです。これからは、一律、元本の50%でお願いしたいのですが・・・」

私   「私に相談されても困ります。個々の依頼人次第なので」

サラ金 「そこをなんとか・・・ このままでは破たんします」

最終章

私   「裁判所でようやく和解できました。半年先入金ですが」

依頼人「半年先でもありがたいです」

半年後の夜 いきなりファックス文書が・・・・

    当社は民事再生の申し立てを▽□地裁に申し立てました

私   「・・・・・」

 さらに約1年後

私  「配当率、5%か・・・・」   

プロローグ

 それでも、テレビやラジオでは、「過払い金を取り戻して、生活を立て直そう」のCMが毎日のように放送されています・・・・

番外編

 弁護士会からファックス

 「今年の司法修習生(弁護士の卵)の内定率が昨年よりも悪化しています。雇用できるところは雇用をお願いします」

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2009年6月26日 (金)

【金融・企業法務】 日経新聞株式譲渡ルール事件 上告審判決

 判例時報No2038号(平成21年6月21日号)で紹介された最高裁判決平成21年2月17日(第3小法廷)です。

 株式会社の従業員がいわゆる持株会から譲り受けた株式を個人的な理由で売却する必要が生じたときは持株会が額面額でこれを買い戻す旨の当該従業員と持株会との間の合意(株式譲渡ルール)が、有効かどうか争われた事案です。

 つまり、前述の株式譲渡ルールが、会社法107条や127条に反するかどうかが問題とされました。

 最高裁は、

 ①株式譲渡ルールは、日刊新聞の発行を目的とし、日刊新聞法1条に基づき定款で株式の譲受人を事業に関係ある者に限ると限定して、株式の保有資格を原則として現役の従業員等に限定する社員株主制度を採用している当該会社において同制度を維持することを前提に、これにより譲渡制限を受ける株式を円滑に現役の従業員等に承継させるためのものであること

 ②非公開会社である当該会社の株式にはもともと市場性がなく、上記株式譲渡ルールにおいては、従業員が持株会から株式を取得する際の価格も額面額とされていたこと

 ③当該従業員は、上記株式譲渡ルールの内容を認識した上、自由意思により持株会から額面額で株式を買い受けたものであること

 ④当該会社が、多額の利益を計上しながら特段の事情もないのに一切配当を行うことなくこれをすべて会社内部に留保していたという事情はないこと

 の事情の下では、本件合意は、会社法の規定に反するものではなく、公序良俗にも反せず、有効であると判断しました。

 これには、同じ様な最高裁判例があります。

 最高裁平成7年4月25日は、

 従業員持株制度に基づいて従業員に株式を取得させるに際し、会社と当該従業員との間で、退職の際には、株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意をしたという事案において、

 当該会社が非公開会社であること、従業員持株制度の趣旨・目的、原告らが同制度の趣旨内容を了解した上、株式を額面額で取得したことなどを考慮し、同合意は旧商法204条1項に反するものではなく、公序良俗にも反せず有効であると判断しています。

 なお、平成7年判決は、全従業員が約40名という小規模会社の例で、平成21年判決は、日本を代表する新聞社の例という事案です。

 従業員持株会については、私が司法試験を受けていたころから、Bレベルくらいの論点だったと記憶しています。その時は、無効説が有力だったような記憶がおぼろげに残っています。記憶間違いかもしれませんが・・・

 さすがに、公開会社の場合は、無効だと思いますが・・・

 

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2009年6月21日 (日)

【行政】 地方自治体の管理する公園において、不安定な状態にあった標識が倒れて、後頭部及び背部に当たった被害者が、公園を管理する地方自治体に対し国家賠償法に基づいて損害賠償を請求する場合に、地方公共団体に当該標識の管理に瑕疵があるとされた事例(東京地裁平成20年7月11日判決)

 判例時報No2037号(6月11日号)で紹介されている裁判例です。

 行政がらみの事件は、年に数件程度相談を受けることがあります。

 市道や公園、駐車場の欠陥などが中心です。

 国家賠償法2条1項にいう営造物の設置又は管理に瑕疵があったか否かについては、最高裁昭和53年7月4日が、当該営造物の構造、用法、場所的環境及び利用状況等諸般の事情を総合考慮して具体的個別的に判断すべきである旨判示しています。

 区の管理責任の有無については、

 標識が不安定な状態にあることを認識し、本件事故当日の午後には補修を行う予定で準備をしていたところ、他の現場の補修を優先したことから、標識の補修が後回しになったという経緯、

 本件事故の翌日には本件標識を動かないようにチェーンで固定して、本件標識が抜かれた穴については穴埋めも行っているという事情

 からすれば、区が応急の措置により利用者に危険が及ばないようにすることが可能であったと認められる

                  ↓そうすると

 営造物の安全性に欠如があることを認識した後、時間的に管理者において遅滞なく一定の措置を講じて営造物を安全良好な状態に保つことが不可能であったとはいえない

                  ↓したがって

 本件標識の管理に瑕疵があった

 

 昔、行政を相手の事件を受けたことがありましたが、相手方の自治体は10名程度出席し、当方は、依頼人と私だけでした。それでも、一部勝訴の珍しい裁決例だったらしく、愛媛新聞に紹介されたことがありました。

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2009年6月20日 (土)

【交通事故】 人身傷害補償保険と保険代位

 交通事故判例速報No516(H21・6)(交通春秋社)で紹介された裁判例です。

 まず、人身傷害補償保険と保険代位については、以下のような場合で問題になります。

 例えば、保険会社が被保険者(被害者)に人身傷害補償保険金を支払った場合、被害者の加害者に対する損害賠償請求権をどの範囲で代位取得するかという問題場面(保険会社からの求償場面)

 或いは、

 例えば、保険会社が被保険者(被害者)に人身傷害補償保険金を支払った場合、被害者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得した場合に、原告の被告に対する損害賠償請求権を一部喪失したという抗弁が提出されるという問題場面(被害者からの損害賠償場面)

 保険代位についての考え方は、

 絶対説、比例配分説、差額説の3とおりの考え方がありますが、現在では、差額説のうち、訴訟基準差額説か、人傷基準差額説かの対立が中心であり、個人的なイメージとしては、訴訟基準差額説が、最も有力な考え方になっているのではないかと思います。

 最近の裁判例では、

 人傷基準差額説を採用しているのは、

 ①大阪地裁平成18年6月21日判決

 訴訟基準差額説を採用しているのは

 ①東京地裁平成19年2月22日判決

 ②東京高裁平成20年3月13日判決(修正説)

 ③名古屋地裁平成19年10月16日判決

 が挙げられます。

 今回、速報で取り上げられていたのは、③名古屋地裁平成19年10月16日判決です。

 当該裁判所は、

 一般条項23条1項が、保険会社が代位取得する権利の範囲について、「支払った保険金の額の限度内で、かつ、被保険者の権利を害さない範囲で」と制限しているのは、被保険者の利益を尊重して、保険金の支払がなされてもなお填補されない損害がある限り、被保険者が優先して損害賠償請求できるものとし、保険会社は被保険者の権利を害しない残額について損害賠償請求権を代位できるとしてものと解される

                     ↓そして

 そもそも本件人身傷害補償保険特約は、支払保険金の計算方法について、人身傷害補償条項損害額基準によって算出された損害額から、賠償義務者から既に支払われた金額や自賠責保険によって支払われた保険金等を除いた金額とされ、被保険者の過失についてはなんら規定していないから、保険会社は、被保険者の過失の有無、割合に関係なく、被保険者が被った損害を保険金額の限度で上記計算された金額を支払うことを内容とした保険である。

                     ↓とすれば

 被保険者が人身傷害補償保険金の支払を受けた後に、加害者に対して損害賠償請求をする場合において、被保険者にも過失があるとされたときは、

 人身傷害補償保険金はまず損害額のうち被保険者の過失割合に該当する額に充当され、

 人身傷害補償保険金が被保険者の過失割合に対応する額を上回る場合にはじめて、その上回った額について、被保険者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得できると解する

                     ↓あてはめ

 人身傷害補償保険金1億460万9912円と原告太郎の過失割合5%にあたる1367万3622円との差額である9093万6290円につき保険代位が生じる

 高裁での判断が待たれます。

 (閑話休題)

 ところで、昨年は、複数名の司法修習生の方の事務所訪問があったのですが、今年は、まだ誰もきませんね。優秀な事務員さんを採用したため、昨年と異なり、積極的に、新人弁護士さんを採用する意欲がなくなったからだと思います。また、昨年と異なり、日弁連の方でも、積極的に採用して欲しいと喚起するビラも送ってこなくなったように思えます。礼儀正しく、優秀な方であれば大歓迎ですが、ただ、出身ローは、「中央大学」か「神戸大学」出身者であれば、母校の後輩のお世話にも繋がるので、よりいいなあと思いますね。1年目の年俸は、600万円位かな?2年目からはわかりませんが・・・coldsweats01

 埼玉弁護士会で、適正な弁護士人口増加に関する決議についての決議があったようですね。確かに、今のままだと、将来が不安で、金銭的な見返りの少ないプロボノ活動を行う心の余裕なんてなくなりますね。 

 

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2009年6月19日 (金)

【金融・企業法務】 顧問企業が1社増えました

 10年前に独立開業して以降、縁あって、時折、お客様をご紹介していただける方がおられるのですが、その方が経営の第一線を退くということで、後継者の方に相談のホットラインを敷いておきたいという思いから、当事務所に対して、法律顧問の委嘱をいただきました。

 新しい顧問先は、船舶関係の会社なので、船舶分野では、当事務所では、2社目となります(合計12社)。

 今後、10年で、合計20社を目指します。

 顧問料は、ご依頼の会社にとっては固定経費となるので、それに見合うサービスをどのような形で、ご提供させていただくことができるのか、考えねばなりません。

 また、顧問先企業様におかれましても、こんなサービスを提供して欲しいとのご要望がありましたら、ご遠慮なしに、どんどん当事務所にまでメールをいただければと思います。

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2009年6月18日 (木)

SFCGのホームページ

 最近、SFCG(旧商工ファンド)の相談が増えています。

 昨年は、「きちんと支払っているのに、一括で返せ」とか、「1日遅れただけで一括請求の内容証明郵便がきた」などという、普通ではありえないような相談がほとんどでした。

 新聞やTVなどでこのおうな同社の対応は取り上げられ、社会的にも大きな問題になっていました。

 SFCGって、これまで、法律を駆使した手法を徹底しており、財務状況は、他社と比較するとよいのではないかと想像していましたが、突然、民事再生の申立が行われ、その後、4月21日に、東京地裁から破産手続開始決定を受け、とうとう、倒産してしまいました。

 今受けている相談の多くは、SFCGから、破産届出書が発送されたので、みてほしいという内容です。相談者は、SFCGとの取引なんて忘れている方もいて、完済過払い債権者も忘れない、さすが、SFCGの破産管財人の弁護士の瀬戸先生は、たいしたもんだなと思っています。

 次に、相談が多いのは、○○銀行から、SFCGの債権を譲り受けたとして、当行に支払って欲しいという内容の相談です。これが、同社が破産するきっかけとなった、債権の二重譲渡の問題です。これについても解決方法がホームページで示されています。

 このあたり、さらに、すばらしいのは、SFCGの破産管財人が運営するホームページがあることです。

 破産管財人が運営するホームページがあるなんて、なんて、斬新な発想なのだろう。感銘しました。

 ホームページでは、Q&Aも、充実しており、非常にわかりやすいです。

 今から思うと、同社相手の利息制限法を引き直すことを前提とした交渉は、事実上不可能であり、過払い事案であればまだしも、負債が残る事案では、公正証書や連帯保証人をつけていることから、非常に嫌な相手方でした。

 また、私が受験生時代に民事訴訟法で大変お世話になった亡Y教授が、同社の代理人弁護士だったことを知って驚いたことがありました。

 5月に入って、急激に債務整理の相談が多くなったように感じます。とくに、新居浜・西条方面でのお客さんが非常に増大しています。 

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2009年6月17日 (水)

【金融・企業法務】 共同相続人が相続し、共有状態にある株式に関する権利行使者の定め、株主総会における議決権の行使が権利濫用にあたり、許されないとされた事例(大阪高裁平成20年11月28日判決)

 判時No2037号(6月11日号)で紹介された裁判例です。

 同族会社の紛争です。亡Aの保有株式の、8分の6を承継した甲さんと、8分の2を承継した乙さんとが、会社の支配をめぐって争いになった事案です。

 会社法106条は、株式が2以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該株式についての権利を行使する者1人を定め、株式会社に対して、その者の氏名又は名称を通知しなければ、当該株式についての権利を行使することができないと定めています。

 権利行使者を定めるに当たっては、持分の価格に従い、過半数をもって決することができると解されています。

 そして、権利行使者を定めるに当たっては、①共有者間で協議が必要か、②要するとしてどの程度の協議を要するか、③協議が十分でない場合には、過半数を有する者による権利行使が権利の濫用に当たるのかが問題となります。

 本件事案は、協議を十分に行ったとしても、その決定に変更が生じる可能性は全くなく、また、協議についても一応は持ちかけられていたのですから、高裁の判決には大きな疑問を感じます。

 民法252条の解釈として、協議まで必要だったのかな?と思いますが、大阪地裁平成9年4月30日判決は必要説にたっているみたいです。

 権利行使者が自己の判断で共有状態にある全株式につき権利行使をすることができるとされているため、権利行使の弊害も予想されると解説されていました。

 田舎でも同族会社の紛争が多いので、結構、大切な知識かもしれませんね。

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2009年6月16日 (火)

行列をしてはいけない弁護士

  自由と正義6月号で、懲戒を受けた弁護士の公告がのっていました。

 一部、戒告事案を紹介します。

 (戒告)

① 2003年に、解雇無効確認訴訟の再審訴訟の提起、株主の地位確認事件、遺産分割調停事件について、依頼を受けたものの、後2者の事件については処理したものの、前1者については、難事件であるため、再審請求の申立に着手しなかったというものです。弁護士の方にて、難事件であることについては説明していたのですが、辞任などその他の適切な措置を講じることなく漫然と放置したという点が懲戒の理由です。

  う~ん。再審訴訟なんて、非常に難しい案件だと思いますが、難しいと説明するだけでは足りず、「他の弁護士に頼め」ということまで必要なのですね。少し、酷のような気がします。無理であれば、無理という気持ちが必要ですね。

② 訴訟の相手方について、準備書面や控訴理由書などに、裏付けもないのに、プライバシーを暴き、その名誉感情をいたずらに損なう事項を言葉汚く述べ立てたことが、訴訟の攻撃防御を尽くす範囲をはるかに超えているという点が懲戒の理由です。

  最近、特に、都会の弁護士さんは、表現がきつい方がいますね。依頼人も怒って、懲戒申立をして欲しいと述べられることがあります。無用なトラブルを招かないよう、自戒が必要ですね。

③ 内部通報者制度の外部通報窓口の担当弁護士が、会社に対して実名を通知した事案です。

  この事案、一読すると、なんて酷い弁護士だろうと思いますが、実際は、実名を伝えることについては通報者が同意している案件です。

 ですが、弁護士会は、実名通報が例外であること、実名通報によって通報者が受ける不利益、実名通報に至ったのは担当弁護士の呼びかけにおうじたものであることを理由に、秘密保持義務違反があるというのが懲戒の理由です。

 う~ん。弁護士会の懲戒理由は、あまり説得的なものではないと思いますね。実名通報が例外、通報者が受ける不利益なんて、通報者自身にも認識していたのではないでしょうか?

 これで懲戒とは、酷だと思います。

④ 弁護士会照会で得た回答書を、シンポジウムで配布した行為です。

 しかし、これは、懲戒でも仕方ないように思えます。そのような利用は、およそ回答者が想像することができないからです。ただ、シンポジウムということですから、配布した弁護士は善意で行ってしまったことなのでしょう。

⑤ これはすごいです。医師の診断書の証拠価値を弾劾するため、虚偽の事実を申し述べて当該医師の診断書を作成してもらい、この程度の診断書であればいくらでも作成してもらえるとしてその証拠価値を弾劾したものです。

 う~ん ここまではできませんね。不正な方法にて診断書を得ており、手続上問題があると思いますね。よっぽど許せない事情があったのでしょうか?

 

 油断をしたり、熱くなったりすると、自分でもやってしまいかねないような事案が少なくありません。しかし、③の案件は、どうしても戒告にするほどの事案ではないと思うのです。弁護士会と私の感覚がずれているようなので、注意していなければなりませんね。coldsweats01

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2009年6月15日 (月)

またまた フジグラン 松山店

 昨日の日曜日、息子を連れて、フジグラン松山に、遊びにでかけました。

 まずは、普通電車にのって、菊間町の瓦館を、訪ねました。

 実は、こどもがはまっている遊びが瓦館にあるのです。

 それは、滑り台ではありません。

 ねんどDE遊ぼうなのです

 息子は、ドラゴンボール3個、電車の駅1軒、車1台、私は、大・小の鉛筆立て、特大ドラゴンボール1個です。train

 また、実習館の前は、たくさんのバラが植えています。現在は、あまり花はありませんが、5月ころはきれいだったのではと思います。

 瓦館では、いまや、常連の親子連れになっているようです。coldsweats01

 さて、昼ごはんをどこで食べようかなと思いましたが、息子が、フジグラン松山の、青山という広島風のお好み焼き屋さんのファンになっていることから、菊間駅から普通電車に乗って、松山にむかうことにしました。

 フジグラン松山では、北海道展をやっており大変ににぎやかです。

 024

 フジグラン松山店です。車の展示会もやっていました。

023  フジグラン松山店内の青山のサービスセットです。おいしくて、大もり2皿頼んでしまいました。

022  息子の、御用達のおにぎりです。息子は将来おにぎり屋さんになるため、日夜、おにぎりの研究に没頭しているとかで、「ここのおにぎりには負けるわい」とか一人前の口をきいています。

 それから、近くの温泉に入り、特急電車に乗って、今治に戻ってきました。帰りの電車では、私も、息子も、confident でした。

 駅からは「眠たい」という息子をおぶって帰途につきました。

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2009年6月14日 (日)

【金融・企業法務】 いわゆるフルペイアウト方式によるファイナンス・リース契約中の、ユーザについて民事再生手続開始の申立があったことを契約の解除事由とする旨の特約の効力 最高裁平成20年12月16日判決

 旬刊金融法務事情1869(6月15日)号で紹介された最高裁平成20年12月16日判決についてです。

 事案は、以下のとおりです。

 リース業者Xが、リース契約のユーザであるYにつき、Yが民事再生手続開始の申立を行ったため、「このような申立てがあったときは、リース業者は催告しないで契約を解除することができる旨」の特約(再生解除特約)による本件リース契約の解除を主張して、Yに対して、解除日の翌日からリース物件の返還日までに係るリース料相当額の損害金の支払いを求めた事案です。

 本件リース契約は、リース業者がリース期間中にリース物件の取得費、金利及びその他の経費等を全額回収できるようにリース料の総額が算定されている、いわゆるフルペイアウト方式のファイナンス・リース契約となっています。

 第1審は、再生解除特約を有効として、解除日から返還までの約1億1000万円の損害金を認めました。共益債権に該当するため、真っ青です。

 第2審は、再生解除特約を無効として、リース期間満了以降返還までの約90万円の損害金を認めました。

 なんと、約1億1000万円  →  約90万円  に減額されたのです。

 最高裁は、第2審の判断を、正しいと認めました。

 以下、その要旨です。

 民事再生手続は、経済的窮境にある債務者について、その財産を一体として維持し、債務者と全債権者との間の民事上の権利関係を調整して、債務者の事業または経済生活の再生を図るものであり、担保の目的物も民事再生手続の対象となる責任財産に含まれる

 ファイナンスリース契約におけるリース物件は、リース業者がリース契約を解除してリース物件の返還を求め、その交換価値によって未払いリース料等の弁済を受けるという担保としての意義を有する

 リース契約に於いて再生解除特約による解除を認めることは、このような担保としての意義を有するにとどまるリース物件を、一債権者と債務者との間の事前の合意により、民事再生手続開始前に債務者の責任財産から逸出させ、民事再生手続の中で債務者の事業等におけるリース物件の必要性に応じた対応をする機会を失わせることを認めることに他ならない

 民事再生手続の趣旨、目的に反することは明らかであるとして、再生解除特約を無効としました。

 解除特約の射程範囲ですが、

 第2審の理由付けは、再生債務者の事業又は経済生活の再生を図ることが困難となるということに対して、

 最高裁の理由付けは、一債権者と債務者との間の事前の合意により、民事再生手続開始前に債務者の責任財産から逸出させ、民事再生手続の中で債務者の事業等におけるリース物件の必要性に応じた対応をする機会を失わせることを認めることに他ならない

ということをあげていることから、

 リース契約のユーザーについての法的倒産開始の申立てがあったことを理由とする解除特約の効力について広く妥当するものと考えているように思われると、解説されていました。

 ただ、破産手続にも適用があると考えるのは感覚的に難しいような気がしますが・・・ 

 解除特約の相談は結構ありますね・・・

  

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2009年6月13日 (土)

過払利息(法定利息)の発生時期

 今日、うまれて初めて、弁護士さんの事務所によるTVコマーシャルをみました。若い女性が多重債務者の親族らしい方の心配をしているような内容でしたが、びっくりです。この前は、司法書士さんの事務所によるTVコマーシャルをみましたが、一瞬、サラ金さんのコマーシャルではないかと錯覚してしましました。yen

 東京や大阪の地下鉄には、過払金を取り戻す広告に溢れていますが、どんどん倒産したり廃業したりしている所もあるため、依頼人と後日トラブルにならないのか心配です。bomb

 それはさておき、今日は、過払利息の発生時期についてのお話です。

 最高裁平成21年1月22日判決は、過払金の消滅時効の起算点を取引終了日と判断したものですが、最近、消費者金融から、その判決との「整合性」と称して、過払利息(法定利息)の発生時期も、取引終了日であると主張してくることが、非常に多くなりました。

 最高裁は、過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において、過払金返還請求権の消滅時効の起算日を同取引が終了した時点と判示しました。その根拠は、過払金充当合意の存在におり取引継続中に借主が貸金業者に対して過払金の返還請求を行使することが想定されていないことをあげています。

 サラ金は、過払金充当合意の存在する当事者間において、取引終了以前には過払金の返還請求権の行使が想定できないという点は、最高裁判決のような過払金の不当利得返還請求権の消滅時効が問題となる場面と、不当利得返還請求権の法定利息の発生時期が問題となる場面とで、何ら異なるものではない と主張してくることがあります。

 そして、大変残念なことですが、消費者金融の主張を認める高裁判例も出ているようです。

 例えば、札幌高裁平成21年4月10日判決は、

 (判決書の原典不見当であるため、正確かどうかはわかりませんが・・)

 民法704条の利息は、悪意の受益者が受けた利益に付して返還すべきものであるから、利息の起算点となるのは、不当利得返還債務の弁済期からであると解される。

 過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において、その取引の終了前は、悪意の受益者が受けた利益、すなわち、過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において、その取引の終了前は、悪意の受益者が受けた利益、すなわち、過払金が発生しても、その行使に法律上の障害があるから、過払金の弁済期は取引終了の日の翌日であると解される。

 従って、上記取引の継続中は、たとえ過払金が発生しても、これに利息を付した上で、その後の借入金の元本に充当することはできない

 と判断しました。

 最高裁平成21年1月22日判決以前にも、過払利息の発生時期を、取引終了時と考えた高裁判決があります。相手方は、この高裁判決も金科玉条のように用います。

 大阪高裁平成20年4月18日判決(裁判官・若林諒・小野洋一・冨田一彦)です。原典は、兵庫県弁護士会の判例検索でみることが可能です。

 この判決は、基本契約に基づく継続的金銭消費貸借契約において、契約当事者間に過払金充当合意が存在することを認定した上で、

 過払金の不当利得返還請求権の金額や内容は、後の貸付への充当が行われないこととなる取引終了日以降に確定するのであり、当該時点までは金額や内容が不確定浮動的であって、後の貸付への充当の有無、充当額等により変動することが予想されるから、利得の金額や内容も不確定浮動的であり、これにつき利息を付して返還させることは、当該利息の金額や内容自体不確定浮動的である上、不当利得制度を支える公平の原理をも考慮すると、不相当である

 法定利息がつくのは、基本契約に基づく一連の取引が終了し、過払金返還債権の金額や内容が確定した時点と判断しました。

 その他、地裁レベルの判決として、山口地裁宇部支部平成21年2月25日判決があるようですが、残念ながら、確認できていません。

 ほんの少し前は、法定利息の発生時期については、ほとんど問題にならず、むしろ、過払金返還請求権の消滅時効の起算点はいつかという形で問題になっていました。

 最高裁が今年の1月22日に、過払金返還請求権の消滅時効の起算点を、取引終了時説を採用したことにより決着(サラ金不利)がついたので、消費者金融側は、戦いの舞台を、今度は、過払い利息の起算点はいつかという問題提起を行い、消費者側弁護士や司法書士と激しい戦いを繰り広げています。

 この論点については、残念ながら、現在、あまり文献がありません。

 私も、試行錯誤を重ねて、準備書面を作成しています。あまり人に公表できるものではないので、早く、解説書がでればいいなあと思います。

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